誰でも、喪失体験をしています。


こんにちは。 カウンセリングルームSUNの宮﨑です。


只今、絶賛喪失体験の真っ只中の私です(・・;)

娘が昨年結婚し、夫婦二人の生活に戻り、それはそれで穏やかな日常だと思っているのですが、やっぱり女同士のおしゃべりの楽しさは、私を随分幸せにしていたんだなー、なんてまた改めて実感しているところです・・・。

昨日は無性に娘のことが気になってしまい、ラインをしてしまいました(笑)


こういう時は無理に気持ちを変えるというよりは、しっかりと感じてあげることが大切。

そして、自分なりの楽しみを見つけつつ、時間を過ごしていくこと。

「喪失体験」の経過を自分自身で、体験中です(笑)



今、様々なところで、メンタルヘルスの大切さが注目されている、と感じています。

それは、大人だけの話ではなく、子どもも同じではないかと思っています。


現代は、とっても豊かで、何でも手に入るように感じる時代を過ごしている私たちです。

でも・・、

全てを手に入れている、足りないものなど何もない、満ち足りている、満足している、ということではないような気がしています。


自分でも気づかないところで他人と比較して、

自分にはこれがない、足りない、もっももっとと欲しい、などの不足感を抱いて毎日をすごしていることも多いのではないでしょうか・・。


そして、物質的なものだけでなく、時代は変化しているにも関わらず、家族関係は昔のままのイメージや、自分が育ってきた家庭を基準にして、自分や子どもたちのことを見て判断しているように感じます。

そして、不満を感じたりしています・・。


これだけ、核家族が普通になり、シングル家庭が増えたり、ましてや単身の方も増えているのに、これまでの、家族団らんのイメージや、自分の理想を、ただただ家族に押し付けてしまっていることも、少なくないように思います。

そして、年を重ねていけば、家族の形態もその時その時で変化していくものです・・。


もうこれからは、今の現実をよく知り、理解して、その上で自分たちはどんな家庭を創っていきたいのか、どんな家族関係だったら、自分も相手も気分良く過ごせるのか。

そのことを、ご家庭ご家庭で考えていかなければならない時代になっているのでは、と思います。(皆と同じで安心はなく、ライフスタイルは自分たちで考える時代。


家族が一緒なら幸せ、離婚したら不幸せ、なんて一律にできる時代ではもうありません。

みんな一緒ではない時代です。


そういう中で、この豊かな時代だからこそ、一つの考え方として「喪失」というものについて知っていると、対処の仕方も随分違ってくるのでは、と感じています。


例えば、不登校も一つの「喪失」の体験です。

それまで行っていた、学校に毎日通うという生活を喪失するわけです。

シングルになるということは、夫婦関係の喪失体験ですし、子どもにとっては、どちらかの親御さんを喪失するという深い体験です。

そのために、引越し、転校するということになれば、友だちも喪失します。

それまでの生活が変化するということは、それまでの生活を喪失するわけです。

病気も、元気だった頃の毎日を喪失しますし、突然の自己や怪我もそうです。

災害なんて、まさにそうです・・。


失恋とか、身近な人を亡くす、ということ以外にも、「喪失体験」を私たちは結構沢山しています。

でも、人はそういう経験をする中で、様々な思いを持ち、考え、苦しい経験も自分の成長につなげていくものなのだと思います。

ですが、それがとてもダメージの大きいものだったり、何回も重なったりした場合には、しっかりとケアする必要があります。

我慢するしかない、時間が解決するもの、他人にできることはない、自分で乗り越えるしかない、ということではないのです。


心がダメージを受けたら、そのままにしないで、ケアする。

身体が怪我や病気で動けなくなったら、我慢しないで治すことに専念するのと同じです。


心がダメージを受けて、それをそのままにしておいて、時間が経った後、身体が動かなくなることもあります。

(朝起きられない、学校へ行けない、部屋から出られない・・。)

PTSDとか、トラウマという言葉も、今はよく聞かれるようになってきました。

でも、まだまだそれは他人事、と思っていることが多いように感じています。


「喪失」を受け入れていくには、五段階の時期があると言われています。

『喪失の五段階』

(1)否定(認めたくない)

   現実を認めず、受け入れず否定する。

(2)怒り(自分の怒りを誰かにぶつける) 

   当たりちらし、誰かを責め、感情をぶつける。

(3)取引(折り合いと希望と期待を探す) 

   何とか希望を抱き、偶然の良いことを期待する。

(4)抑うつ(落ち込み、絶望感)     

   死んでしまいたい、耐えられない。

(5)受容(事実を自分の人生全体で受け止める)

   失ったものの悲しみよりも、今あるもの、残されたものに感謝の気持ちが

   湧いてきて、人間的に深く、穏やかになっていくことができる。


〇この五つの段階をたどる時、誰でも同じようにたどるのではない。

→そばにいて、話を聴いてくれる人が必要になる。

〇五つの段階を経験することにより、自分にとって、本当に大切なものが分かってくる。

→喪失の経験が、人生に勇気と希望を与え、穏やかな人格を育てる。

〇自分の喪失感を信頼できる人に聴いてもらうことによって、自分の中で、喪失の事実と向き合い、認め、やがて自分の人生全体で受け止められるようになる。 → 人間性を、豊にしてくれる。

〇人生は、喜びと、悲しみ、痛みの繰り返し。(期待する喜び、喪失の悲しみ、痛み)

〇私たちは、獲得についてはたくさんの学びをするが、喪失についてはほとんど学ばず、避けてしまう。(直面しても、早く忘れようとし、早く立ち直ろうとする)

〇 “否定” も “怒り” も、とても大切なこと。喪失にともなう感情は、起こるべくして起こっている。その感情、行動の一部またはすべてが、その人の癒しに必要なプロセスである。

〇“怒り”は、自分の感情の解放であり、“怒り”を正直に出す人は、立ち直りも早い。

〇人は皆、自分だけの時間、自分だけの方法で喪失を体験する。人間には、拒絶という、素晴らしい恩寵が与えられているからだ。 だから、その時が来た時に、はじめてその感情を経験する。 感情は、我々がそれを感じる用意ができるまで、安全なこところに貯蔵されている。

〇喪失は、人生で最も難しいレッスンのひとつである。

〇喪失は、人生の失敗、絶望ではなく、自己発見と成長へのチャンス。

〇悪のない善がなく、影のない光がないように、喪失体験のない成長もない。

〇喪失の五つの段階は、その人の癒しのプロセス。

〇喪失が複雑であろうとなかろうと、喪失を体験したひとは皆、自分の時間、自分の方法で、いずれは癒されていく。

~「ライフ・レッスン」エリザベス・キューブラー・ロス著より~



人には、本当に素晴らしい能力がたくさんあります。

生きていくために、私たちは生まれてきました。

そして、生きていくということは変化の連続。

喪失体験の連続でもあります。


でも、生きていくための能力を、私たちは必ず持っています。

私は、それを信じています。



最後までお読みいただきましてありがとうございます。

[カウンセリングルームSUN] 心理カウンセラー宮﨑真由子でした。



【カウンセリングルームSUN】の個別カウンセリングは、随時受け付けております。

自分自身の悩み、これからの人生について、不登校・ひきこもり、家族関係・人間関係の悩みなど、様々な角度からサポートさせていただいています。

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カウンセリングルームSUN

~話すことは放すこと~ ゆっくりとお話をうかがいます。 自分のことを好きになって、幸せになっていきましょう。 自己回復・家族関係・不登校・ひきこもり (神奈川県 小田原 南足柄 開成)